ススキ Miscanthus sinensis Andersson


ススキの株

ススキの穂

オギとススキの識別点
 イネ科の多年生草本。古くからカヤ(萱・茅)の原料の一つとして屋根葺き材などに使われてきた有用植物で、国内では北海道から沖縄に分布する。
 高さ80〜200cm。葉は長さ30〜80cm、幅0.8〜2cm、縁が強くざらつく。平地から山地の草原に大群落をつくる。在来の多年草を代表する存在で、造成地などを放置しておくと、はじめは先駆的な一年草が一面を被うが、数年後にはススキ群落へと遷移し、さらに年月が経ち遷移が進むと樹林になる。
 かつて、良質のカヤ材を採取するために、カヤ場は村々によって共有地として厳重に管理され、遷移のコントロールのために定期的な刈り取りと火入れなどが行われていた。現在は材としての利用が無くなり、畑地の強壮な雑草として、また、「荒地」のイメージを持たれて嫌われるようになった。茎や葉の太さ、穂の色や形などに変異が大きく、オギとの識別には注意を要する。


ススキの巣

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